タイプライターの教本

バイト先の倉庫を整理していたら、なんだか趣のある本が出てきました。


「ニューコンサイズタイプライティング」昭和34年〜で、この本は昭和49年33版のやつです。触った感じでは、活版印刷物ではないようです。

で、使わないというので、もらってきて、ぱらぱらと目を通してみました。要は、タイプライターの取り扱いとか、ブラインドタッチの練習ドリルとかが載っているわけですが、ふと気になるページがありました。「タブ・ストップ」という単語が、「タプ・ストップ」になってるよ! 誤植だごしょくーへへへー見つけちゃったー。なんて浮かれながら「タプ・ストップ」をしばらく見つめていました。そして、気付いちゃったのです。これ、例の丸明オールドの片仮名に似てないか、と。みなさまもご確認ください↓。

「タ」とか「ス」の左ハライが特徴的じゃないですか、丸明オールドって。こんなかんじだよね。しかも、この23ページだけこのオールドスタイルの明朝体なんです。他のページはもっとモダンスタイルの明朝体なんです。「タ・ス」を見れば違いは歴然。

その上、23ページ内でも、一行だけモダン明朝が使われている! 下画像の「但し、オリンピア〜」の行。

他にもこの23ページオールド明朝の組版は発音の「っ」が「つ」で表記されている箇所がありました。

なんなんすかね。もしかして、初版は全部オールド明朝だったんだけど、改訂箇所がモダン明朝で置き換えられていって、やがてこのページだけにオールド明朝が残り、33版ではついに23ページにもモダン明朝の魔の手が伸びた瞬間なのであった(モダン明朝がダメっていう意味ではないよ)……とかいう……さあ、みんなも手元のタイプライター教本を開くのだ! そして23ページのオールド明朝と丸明オー(以下略)


あー、久しぶりに妄想したー。電氣ブランでも呑むかー。