活版凸凹フェスタ2009に行ってきた1

のどいたいのなおんない。

ハッ……さあ、はりきってまいりましょう。まずご紹介するのはこちらの切符!

活版凸凹フェスタ2009切符(凹凸になってるけどね)! 鉄道ファン(切符担当)が知ったらもうたいへんよ! 加えて食券制作や切符制作に使用する活字を、活版岡田屋分店に、特別にいただきましたー! 「スパゲッティ」! 「スパゲティー」じゃなくて「スパゲッティ」!

フェスタオリジナル硬券切符は地紋も凸凹マークなのですよ! 写真だと見えにくいので、地紋を強調するように画像処理したのですが、分かりますかね……? くぅ〜、芸が細かい! 細かすぎる! すばらしい!

こ、この活字はあぁぁ〜! 切符の必須文章ひとつながり活字! 家宝にする!

フェスタには2日(土)のみの展示参加だということで、個人的にご連絡いただいておりました。
硬券切符(昔ながらの分厚い紙でできた切符)をはじめとする各種チケット印刷(現在でも活版印刷で作られるチケットがあるという)をてがける、千葉県は銚子市にある印刷会社の方が、フェスタオリジナル硬券切符を作成、来場者にプレゼントするという展示! しかも、来場者は自分で、昔駅員さんが使っていた切符ホルダー(正式名称は分からないが繰り出し式の切符棚とでも言おうか)から切符を引き抜き、日付打刻機に通して印字、最後に切符のはじっこを(駅員さんが持ってるあのペンチみたいな特殊な道具で)パチンっと切り込みを入れて、完成です!

以下フェスタ無関係長文のため隠します

一緒に写っている御宿駅発行の特急券は、当時(日付に平成2年1月13日とある)小学生だった私に、おじいちゃんがくれたものです。おじいちゃんは旅行に行くと、よくいろんなチケットを持ち帰って見せてくれました。この特急券もそのおみやげの一つです。しっかしさすがは我がおじいちゃん、私の好みがよく分かっている! すでに当時は硬券切符がなくなりつつあった時代、ぎりぎり現役で活躍しているこの切符を、後に活版印刷を愛し愛されることになる孫(それは私)へ託すとは! 何か不思議な縁を感じます。私自身もこの切符のことが好きで、ずっと机の引き出しやら手帳のポケットやらに入れて、時々手にとってその感触を味わっていたものです。
私が硬券切符をより好きになったきっかけに、学校の国語の授業で出てきた、「砂漠の真ん中の駅にいる3人の駅員さんの話(何年生の時習ったか、題名は何だったか、失念しました)」があります。駅員さんはそれぞれの仕事が決まっていて、車両に合図担当、荷物運び担当、切符切り担当となっています。ある日駅員さんの一人が「ずっと休みなしでやってきたが、ここらで順番にバカンスを取ろう」と言い出し、それぞれ旅に出るという話。その中のエピソードで、鉄道に乗って旅に出る同僚へ、切符切り担当の駅員は「いちばん厚く、いちばん四角い切符」を選んで、慎重にハサミを入れ、同僚に渡すのです。この話を知ってから私の中の「良い切符」とは、「厚くて四角い切符」になりました。

硬券切符にまつわる個人的思い入れがこんなにあったとは、改めて実感(じ〜ん)。