2007-01-01から1年間の記事一覧

店名由来

ここの日記のタイトル「活版岡田屋分店」は、わたしの実家の屋号からとって命名しました。岡田屋分店は、酒・食料・雑貨等の小売店です。祖母に岡田屋の歴史を聞いてみました。 岡田屋の始まりは江戸時代。千葉県のホンノウという地の呉服店でした。明治時代…

関西の活字

先日、友人が大阪の雑貨屋で見つけたという活字がうちにお嫁入りしました。これ、衣類のタグを印刷するときに使われた活字だそうで、アイロンや手洗いマーク、色落ち注意の文章、繊維素材の名称などが刻印されています。おもしろい! これを布に印刷して、オ…

友人が印刷しに来た

自分の年賀状が終わってここに書くことが無くなったと思っていたところ、友人Mがうちに来て印刷をして行きました。 この友人Mは、わたしが活版にのめりこむ元凶を作った人物で、うちのアダナの共同出資者(オークションで落札した後に話を持ちかけたら、ここ…

完成した。

名刺用紙に印刷した年賀状を、官製年賀葉書に貼り付けて、来年の年賀状が完成しましたー。あとはポストへ投函するだけです。 名刺用紙は、再生クラフト紙を使用しました。白とかピンクとか水色とか、他にも何種類か違う色の紙に刷ってみて決めました。「業務…

試し刷りと校正

組版ができてからしばらく放置してましたが、今日は試し刷りと校正をしました。 ひと言で試し刷りと行ってますが、組版と試し刷りの間にはこれまた地味な作業があるんですけどね。チェースに版を組み付けるとか、印圧調整とか、紙と版の位置合わせとか。ま、…

組版したよ

活字屋さんから活字を送ってもらったので、組んでみました。 組版の作業は、ステッキという道具を使います。ステッキは、手に持って、一定の長さ(行の長さ)に文字とスペースを並べるためのものです。和文も欧文も同じ行程を踏みます。私のステッキは、アダ…

和文印刷の流れと文選

和文印刷のだいたいの流れはこのようになっています。 1. 原稿を作る 2. 文選する 3. 組版 4. 試し刷りと校正 5. 本刷り 2の文選とは、馬棚に並んだ活字ケースから、原稿に使われている文字を選び拾うことを言います。欧文は文字数(アルファベット)が少な…

文選した

「県」のラベル表記が旧漢字だよ!えー、またしても活字屋さんに注文しなければならないことになりました。組版は次回に持ち越しです。もしかしたら来週は更新できないかもデス。バイト忙しい週間なので。

原稿を作る

年賀状の原稿を作りました。うちにある材料を使って刷るとなると、 ・基本的に文字のみで、墨(黒)一色 ・絵を入れるならデジタル出力 or プリントゴッコ ・欧文と和文が使える ・ひらがなが使えるのは8ポゴシック体のみ ・ここのブログURLも入れたい ・活…

全員分の印刷が終わった

最後の一人分の名刺を印刷しました。最後の人は役職名が2つあって、2行にしようか迷いましたが、なんとか縮めて1行に収めました。役職の兼任の表記には、始め「・(中黒)」を使おうとしたのですが、欧文に中黒がありませんでした。そこで、欧文は「&」…

6人目まで刷った

横書きの音引きを使って5人目の名刺を刷りました。最初に、うちにある8ポ和文と並べて刷ったら、送ってもらった音引きは少し高い(活字が長い)らしく、音引きだけが紙に強く押しつけられていました。こういうときは、活字の裏を少し削って高さを調整しま…

横書きの音引きが届いた

前回の記事を書いたあと、すぐに活字屋さんに電話して、送ってもらうことができました。昨日の今日だよ、対応がすばやい! 今日はもう時間がないので、印刷はまた後日になりますが、いつも親切な活字屋さん、ありがとうございますぅ〜! これからもよろしく…

活字が……ないっ!

うちにある和文8ポ明朝体は、ひらがながそろっていません。しかし、今回の名刺にはひらがなは使わないので、安心して作業を進めていました。 ところが、5人目の名刺を試し刷りしているときに、致命的な問題が発生! 「和文8ポ明朝に、横書きの音引き(ー…

欧文のスペーシング

3人目と4人目の名刺印刷をしている途中、欧文役職名に気になるところがありました。活字を単語の通りに組んで試し刷りをしたところ、隣りあった文字の間が広く見えるところと狭く見えるところがあるぞ! ということで、スペーシングという作業の出番です。…

納入?

思っていた以上にバイトが忙しくて、なかなか名刺印刷の時間がとれないので、10月中に7人分完成とはなりませんでした。しかし、とりあえず刷り上がっていた2人分の名刺をバイト先へ持っていき、渡しました。バイト先の人たちは活版に興味はないので、普通…

インクと洗い油

活字とアダナと紙の他に、印刷するときに必要なのが、インクです。私は平版(主にリトグラフ)用のインクを、神田に店舗がある文房堂で購入して使っています。後で気付いたのですが、活字屋さんでも名刺印刷用の黒インクが売っていました。何が違うのかは分…

仕分けしたものの……

10ポ Times としてアダナと共に送られてきた欧文活字を名刺に使ったら、ちょっとややこしい問題がでてきました。 心優しい活版仲間のおかげで仕分けが済んでいるので、安心して文字を組んで試し刷りをしたところ、校正をお願いした知人からこんな返事が。 「…

出荷準備

名刺が印刷できたら、お客様にお渡しするために箱に入れるのがプロの名刺屋さんだなってことで、名刺を入れる箱を作りました。 名刺用紙100枚が入っていた箱を採寸して型紙を作り、厚めの紙を寸法通りに切ります。そして箱の形に折り曲げ、ホッチキスでとめ…

本刷り

試し刷りに時間をかけすぎてるなーと思いつつも、初仕事なので慎重に、一文字一文字を念入りにチェックして、それなりに納得いく版が作れました。次はようやく本刷りです。注文は、1人約150枚×7名分です。刷った名刺を乾かすために立てかける道具(カード…

試し刷り

ついに試し刷りの時が来ましたよー。とは言っても、見本の名刺のように組んでみて、やっぱりここは変だなとか、スペルミスとかがあったので、初日は力尽きて刷らず。翌日に持ち越しました。 さて、試し刷りの1枚目がこれです。(氏名は偽名です。いや、仮名…

アダナ復活作業

うちにアダナが届いた当初は、ほとんどのネジが動かない状態でした。インクローラーは樹脂が溶けてベタベタまみれの心棒だけになってるし、ハンドルを動かしてみても途中でひっかかるところがあって、スムーズに動きません。こんな状態のアダナをなんとか使…

インテルとスペース

活版印刷では、版を作るときに四角くなるように活字と共に余白部分も埋めなければなりません。その時に使うのがインテルやスペース。インテルは主に行間を埋めるための長い板。スペースは活字と活字の間や行の先頭末尾に、活字と同サイズのものを使います。 …

組版

活字と紙が揃ったので、いよいよ組版です。 まずは原稿に沿って文字を並べます。 店名 Dorchester Script 18pt 氏名 Times Bold 12pt/明朝 12ポ 役職 Times 8pt/明朝 8ポ 住所等 Times 8pt 店名は18ポとなっていますが、この Dorchester Script は(スクリ…

紙と活字を買う

行ってきましたー。 名刺用紙1000枚と、12ポの活字、買ってきました。 紙ですが、まずは某業者さんに行ってみました。どきどきしながら会社へ足を踏み入れ、受付の方に名刺用紙の見本を見せてもらったのですが、私が今回使いたいと考えていた、コットンペー…

和文活字と馬棚

紙を調達する段階で第一の問題が発生している一方で、 和文活字の準備はちゃくちゃくと進んでいます。 和文活字は欧文と違って文字の種類が膨大です。 特に漢字は、使用頻度によってケースに収められ、 馬棚と呼ばれる傾斜のある棚に並べられます。 写真の馬…

準備2

昨日の記事で使おうとしていたコットンペーパーを オンラインショップでも注文できるかと調べていたところ…… 商品検索にひっかからない? もしや……あっ、販売終了になってる! るー(しばし茫然) すんなりいくわけないんです、初仕事ですから。 逆に、東京…

準備

名刺1000枚の印刷を、 バイト先の店長に頼まれました。 急いではいないらしいのですが、 バイトの合間を見計らって作業を進め、 今月中には作り上げようと目標を決めました。 まずは、名刺の原稿作りから。 名刺に記載する店名、住所、個人名の情報と 各文字…

欧文書体

欧文の活字ケースです。 6×7の仕切りがあって、 A-Zと数字、またはa-zと句読点類が 1ケースに入っています。 大文字のケースをアッパーケース(upper case) 小文字のケースをローワーケース(lower case) と言うそうです。 昨日の記事に書いた、活字の…

アダナで刷った初の年賀状

わたしの2007年度年賀状です. はじめて人に見せるために印刷しました. これはいわゆる書体見本というやつで, アダナとセットで買った欧文を全種類使いました. つまり,わたしはこういう書体を持っていますという 一覧表のような物ですね. しかーし,こ…

うちのアダナさん

家庭で活版印刷をするために英国で作られた印刷機で, 大きさは30×50×50cmくらい,重さは10kgくらいあります. ADANA社製の印刷機ADANA.現在では生産していないそうです. 日本で名刺屋さんが使っている活版印刷機は もっと大きくて,床に置いて使うものが…